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2007.11.15
 以前に触れた北海道行政書士会のホームページ内の「行政書士試験の思ひ出」というコーナーへの私の寄稿が掲載されました。



大海は一滴の集まり

私は行政書士試験に4回失敗し、5回目に合格しました。

受験開始当初の私には、職業や生き方としての行政書士ついてはなんら明確なイメージはなく、単に未経験者でも合格可能と言われる数ある「資格」の一つに過ぎませんでした。私はともかく何でもいいから達成感が欲しかったのです。

無我夢中で受験した1回目の試験が終わってから遅ればせながら行政書士という生き方の一端に触れる機会に恵まれました。

合格発表までの間、職業としての行政書士に関する情報収集しているときに見つけた、とある全国的なMLがそれでした。そこは開業したての若手行政書士同士の研鑽の場で、著名な先生方も多数を含む大先輩たちが厳しくも温かい叱咤激励や情報提供をしてくれてる現代版寺子屋のようなものでした。受験情報とは比較にならない生々しく専門的で、生き生きとして魅力的な行政書士の仕事の最前線、未来と可能性、業務開拓、営業努力、創意工夫などなど、めくるめくそのやり取りに「読むだけ」参加者として、ただ目を回していました。

その臨場感に完璧に心を奪われてしまい、私はこれによって初めて「行政書士という生き方をしてみたい。」と、思うようになったのです。ところが人生万事予定調和、本気で好きになった途端に突きつけられるのが別れの言葉(1回目の不合格通知)。完全に熱くなりました。絶対にこちらを振り向かせて見せる、と決心しました。

ところが続く2、3、4年目は、自分自身の能力や集中力の欠如、詰めの甘さを完全に思い知らされたのです。

通信も学校も一切利用せずほぼ完全に自宅独学で、平日の朝と夜それに土日はほとんど勉強に取り組み、仕事以外では外出もほとんどせず、真夏の暑い日曜日の午後、クーラーもない30度を超える部屋で窓を全開にして机にかじり付き、眠さと暑さで意識が朦朧となりながらも鉛筆を握りしめて離さずにいた自分を思い出します。

目で追う文章が一言も頭に入らず、過去問の肢1の2行目の途中で文章の意味がわからなくなり、また最初から読み直し、を何度も繰り返していた自分。一休みを入れることさえ惜しいと感じていた自分。それなのに不合格、不合格、不合格。

しかし、大学受験や他の資格試験では経験したことのないほど長期にわたるストレス、プレッシャー、挫折、理不尽な逆境、自己蔑視にさらされてなお、私はやめませんでした。なぜやめなかったのかわかりません。やめ方がわからなかったのかもしれません。

次の年に合格をしました。

能力の不足は問題ではない、と感じました。人間の体は精神的にも肉体的にも器になっており、どんどん知識、情報、人生その他を溜めていける構造になっている。穴はたくさん開いているが、それでもそれを上回る入力を続けていればある時点で臨界点に達するものだ、と理解しました。

重要なのは入れ続けることなのだ。途中でやめてはならない。

必ずいつか溢れる。

Good Luck!

(クリキンディ)



 クリキンディというペンネームは、例のハチドリの名です。

 うーん。試験前に載るともっと良かったかな。

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