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2007.10.10
― 帰り際、店の外の暗がりの中でじっとしていた、かなり高齢で高名な伝説の杉の子のマスターに丁寧においしいお酒のお礼を述べると、とてもうれしそうに微笑んでくれました。暖かで穏やかでぼうっとした夢の中のような光景でした。 ―

        「私は、この街のどこかで生まれたかもしれない」 より

 函館の大変有名な舶来居酒屋杉の子の伝説のマスターが先ごろお亡くなりになりました。83歳でした。

 ここ数年、週に一度ほどカウンターに立たれていたのは知っていたのですが、残念ながらお店ではなかなかお会いできませんでした。それが、先日のバル街でちょっとだけ実現。その笑顔と人柄に触れ、次回、今度こそお店で

 ウォッカ・マティーニ。ステアでなくシェイクして。
 Vodka Martini,Shaken,not stirred

 と、さんざん作らされたであろう例のカクテルを作ってもらおうと決意を新たにしてからわずか一カ月。私の夢は本物の夢になってしまいました。


 でも、あなたならきっと酒の神にだって神の酒を振舞うことができるでしょうね。


 心よりご冥福をお祈り申し上げます。