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2007.09.16



 9月15日の土曜の夜に行われた土曜の夜の音楽会では、案の定というか期待通りというか、山北紀彦さんに踊らされてきました。夕方から激しく降り始めた雨もなんのその、立ち見がでるほどの人気ぶりにどういうわけか演者だけでなく観客みなまでご満悦で、温かく昂揚した雰囲気の中で夜20:00スタートです。




 どのような人でも静かにしてはいられない素朴で骨太かつ繊細なビート、ステップなど踏めそうもなさそうなのにきちんとおさまっている不思議なリズムは、うとうとしだしたGAPのTシャツの子の目を覚まさせ、ついでに彼の中の音楽に対する挑戦スピリットも目覚めさせてしまい、ついに彼はアンコールのステージに立ちというか山北氏自作の太鼓の前に座り、たぶん生まれて初めてというライブステージで、生まれて初めて太鼓をたたいたのです。

 トン、トン、トン パシッ

 トン、トン、トン パシッ

 遠慮がちなそのビートに合わせてステージ、観客みな一体となった演奏は感動モノでした。GAP君は淡々と、見事に最後までそのリズムをキープし続けたのです。




 当日は山北さんのドキュメンタリーを撮っているという函館市立函館高校の若きクリエイターたちがそれらの一部始終をカメラに納めていました。機会があったらぜひ見てみたいと思います。




 冴えわたるトークや演奏中の豊かな表情も山北さんの魅力の一つで、ライブは終始笑いが絶えませんでした。その中で例の

 函館旧花街・大門へのオマージュ 一夜限りのグランド・キャバレーの灯

 私自身が子供のころに隆盛を極めていた幻のキャバレー・未完成の一夜限りの復活劇への、自身の出演について触れてくれました。その様子を聞くにつれ、もともともやもやしていた何かの輪郭がはっきりしてしまい、是非行かねばならないというような強い衝動を感じました。何があるかわからないがいかないと後悔するに違いないという根拠不明の強迫観念に完全にとらわれてしまいました。実際にいけるかどうかはともかく、今は気持ちが、腕立て伏せできるほど前のめりになっています。

  


 ともあれ、まさに山北主義としか言いようのない世界を締めくくるアンコール2曲目の最後の曲はケニアの若き太鼓奏者のラブソングでした。おおらかでコミカル、しかし真摯かつリリカルなその曲の一番最後で、やさしくやさしく、

 とんっ

 と、静かに締めくくった最後の一打ちがものすごく印象に残りました。


 深々と頭を下げるアーティスト。オーディエンスの惜しみない拍手。
 時計は22:00をとうにまわっていました。